東京・プラダ ビル


外見を特徴づける斜め格子は単なるファサード:飾りではなく、建物を支持する主体構造です。
斜め格子構造は古くから海外の高層ビルなどに用いられてきた構造形式です。 ロンドンで近年竣工し、話題を呼んでいる ノーマン・フォスターのセントメアリー・アクスビル(Swiss Re)も同様の斜め格子構造です。

斜め格子は、その斜め材が、床などの荷重を支持する柱として作用すると同時に、 図1のように床と一体になって三角形のトラスを形成するため、水平力に抵抗するブレースとしても作用する、 非常に効率的な構造です。


このように斜め格子は、三角形を構成するトラス構造であると言えます。トラス構造は、 その対極であるラーメン構造 -曲げモーメントで抵抗- と比べて、部材の軸力で抵抗するため、非常に剛性が高い:変形しにくい構造です。

斜め格子のプラダビルでは大量の地震力を受ける可能性が生じてしまいました。しかしこれの打開策として、建物の最下部に免震装置を設けることにより、その危険を回避しています。


ひし形の斜め格子が強烈な印象の、ヘルツォーク・ド・ムーロン設計の プラダ ブティック 青山店。本ビルを構造設計した竹中工務店の中井政義氏は、その功績により日本構造技術者協会:JSCAの作品賞を獲得しました。(archstructure.net)