日本銀行大阪支店


日本銀行大阪支店の顔ともいえるのが、こちら、御堂筋に面し、ドーム型の屋根を持つ旧館です。  旧館は、明治36年(1903年)に建設されました。日本銀行大阪支店は、堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島にあります。この場所には、江戸時代、島原藩や水戸藩の蔵屋敷があり、明治の初めには、今の郵便局である「郵便役所」が大阪で最初に設けられたほか、実業家の五代友厚が別邸を構えました。

玄関ポーチ
角柱と丸柱の混用とイオニア式柱頭飾りの重厚な装飾がなされています。このようなデザインはバロック調と呼ばれる建築様式であり、17~18世紀にかけてヨーロッパで広まったものです。


旧館は、明治建築界の第一人者である辰野金吾博士により設計されました。辰野氏は重要文化財に指定されている日本銀行本店や東京駅の赤レンガ駅舎などを設計したことでも知られています。建物外観のデザインは、ネオ・ルネッサンス様式を主に取り入れています。   築後80年を経て、老朽化と地盤沈下が進んだため、旧館は昭和55~57年(1980~82年)にかけて、改築工事を行いました。




面玄関を入ってすぐは旧館2階までの吹き抜けになっていて、その先は中庭に通じるコンコースホールとなっています。 正面玄関の鉄扉は、通常は閉まっていて、開けられることは滅多にありません。(大阪支店HP)


 旧館の外壁は、建築当時はレンガ壁に花崗岩を積んだものでしたが、現在は内側のレンガ壁を撤去して鉄筋コンクリート壁に置き換えられています。

建築当時は白色系の壁面でした。しかし、明治以来からの煤煙(ばいえん)や、戦時中に空襲を回避するために塗られた薄墨などの汚れが付着し、壁面が薄黒くなっています。そうした汚れなどを落し過ぎないように注意しながら、新館との色調のバランスをとりました。 旧館の改築工事は、御堂筋側から見える東、北、南の壁面だけを残し、西面、屋根、床面を取り外すことによって行い、工事終了後に屋根を再び取り付けました。